相続手続き代行を頼まない、自分でやってみる金融機関相続3

相続代行を頼まない 金融機関の相続手続をやってみよう

第三回 金融機関に相続書類をもらって作成しよう

第1回では戸籍などの書類を集めるお話をさせていただき、第2回では残高証明書の取得の必要性などをお話してきました。第3回の今回は実際に金融機関で相続手続を行う流れをご紹介していきたいと思います。

まずは金融機関所定の用紙を手に入れましょう

金融機関の所定用紙を手に入れるには
金融機関に相続手続をするためには、必ず金融機関所定の相続手続に関する書類が必要となります。前回お話した残高証明書を取得するために金融機関に行ったのであればその際に書類を渡されたりすることもあると思います。
書類の名称は様々で「相続届」「相続手続依頼書」「相続に関する依頼書」など様々ですので請求するときには相続の手続きに必要な書類をくださいとお伝えすればいいでしょう。
書類の請求先として都市銀行などの相続センターが別に用意されている金融機関では、センターに電話連絡を行えば郵送で書類を送ってもらえます。
専門のセンターなどがない場合はお近くの支店に伺えば相続手続の書類をもらえるでしょう。金融機関によっては相続手続に関しては必ず電話で事前に電話連絡を行って予約を取る必要がある金融機関もありますので、事前に電話などで相続手続の相談に行きたいと連絡を入れるのが好ましいです。

依頼書を作成しましょう

依頼書を完成させよう
依頼書を受け取ったら早速必要事項に記載していきましょう。金融機関によっては相続手続に関する相談後に依頼書を発行してくれるところもあり、その場合は亡くなった方の住所氏名や口座番号などをすでに記載してくれていますが、基本的にはご自身が把握している亡くなった方の住所や生年月日、口座番号などを記載する必要があります。
そして、基本的には相続人全員の自署で住所氏名などを記載して実印を押印します。また相続財産を受け取る方の金融機関や口座番号なども記載します。
相続の際に相続人が一人だけの場合でしたらこの依頼書に戸籍類にご自身の印鑑証明書があればすぐに手続きを行うことができます。

相続人が複数人いる場合は依頼書以外にも必要な書類があります

ほかにも必要なものは
相続人が複数人いても法定相続分通りに分ける場合、あるいはとりあえず代表相続人を定めて後日協議がまとまった際に代表相続人から配分する場合などではこの依頼書のみで問題ない場合もありますが、株式や投資信託などの商品がある場合には必ず遺産分割協議書が必要な場合があります。
また多くの方は実際には不動産や自動車など様々な財産を所有してらっしゃることが多いので、その全てを法定相続分通りに行うことはほとんどありません。不動産を相続人全員の共有名義にした場合などは、相続後全員が所有者として権利を有し、なにかその不動産で行うたびに権利者全員が関わることになってしまい、非常に煩わしいことになってしまうからです。
ですので、通常は遺産分割協議書を作成し、預貯金も含めて不動産や自動車、その他の財産の分け方も記載したうえで金融機関の手続きを行うことが望ましいでしょう。

場合によっては依頼書をおひとりで作成することもできます

あまり他の相続人に頼りたくない場合
依頼書には相続人全員の自署と実印が必要とお話しましたが、場合によってはおひとりのみで手続きを進めることができます。
ひとつは遺言書に遺言執行者が選任されている場合です。遺言執行者とは文字通り遺言書の内容を執行してくれる人のことをいいます。これは家族でも他人でも専門家でも問題ありません。この執行者の記載が遺言書にあれば相続人が複数人いたとしても、遺言執行者の名前と実印の押印で依頼書を完成させることができます。
ただし、添付書類として公正証書遺言書の場合には遺言書の謄本、自筆証書遺言書の場合には遺言書の原本と家庭裁判所で検認の手続きを行ったことを証明する書類が必要になります。
もうひとつの方法として、遺産分割協議書に今後の相続手続について代表して手続きを行う者を指名する方法です。こちらの場合は遺産分割協議書に手続きを行う代表者を指名し相続人全員に実印を押してもらっているので、依頼書には代表のみで手続きを行うことができるという方法です。
ただし、こちらの方法は金融機関の相続手続に関する法知識が十分ではない金融機関などでは知らないことも多いので難しい場合もあるので注意が必要です。
あまり他の相続人に協力を頼むのも大変という場合には相続手続きの代行依頼も検討してみてもいいかもしれません。

ここまで依頼書の作成についてお話しました。
今回のお話ではあくまでも預貯金に関しての手続きになります。ここに投資信託などの金融商品や株式などがある場合にはまた手続きの方法が変わってきます。
次回はそのあたりのお話をしていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。